一粒の麦もし地に落ちて死なずんばただ一つにてあらん、死なば多くの実を結ぶべし

『相棒9』初回 前後篇「顔のない男」の裏テーマとなっているのが、「一粒の麦もし地に落ちて死なずんばただ一つにてあらん、死なば多くの実を結ぶべし」というフレーズである。『新約聖書ヨハネ伝12章中のキリストの言葉だそうである。それをジッドが『一粒の麦もし死なずば』という作品のタイトルとして使った。


このエントリでは深くは踏み込まないが、徳重聡演じる元SAT隊員の部屋から新潮文庫版『一粒の麦もし死なずば』が発見される。この新潮文庫、絶版である。そして、声を聞けばテレビ・映画好きは皆んな良く知っている津嘉山正種(つかやま・まさね)演じる大物政治家の政治信条がまた「一粒の麦もし地に落ちて死なずんばただ一つにてあらん、死なば多くの実を結ぶべし」であるとされている。


この二人の関係を暗示するため(だけ)に、新潮社の協力を仰ぎ、本の内容とは関係無く(?)小道具として劇中に絶版本『一粒の麦 もし死なずば』が登場しているわけで、絶版本マニアにはたまらないものが…ありませんか(笑)?